結婚式の見積りを見るときの注意点!必ず契約前に精査
結婚式の見積りはどこをどう見ると良い?全注意点を解説
ブライダルフェアに行ったときの打合せでほぼ確実にもらえるのが結婚式費用の見積りです。しかし結婚式に関して知識がなければ、見積りを見ても金額が高いのか安いのかわかりません。
果たしてその結婚式場の見積りは適正価格なのでしょうか?結婚式の見積りをちゃんと見るための注意点を解説します。
結婚式の見積りの各アイテムに対する注意点
結婚式の見積りのパッケージプランなどにも注意
結婚式の見積りは契約後に値切るのは難しい?
結婚式の見積りを節約するポイントを解説
2019年9月に結婚。2017年からウェディング事業のスタートアップ企業をお手伝いし、ウェディングプランナーの仕事も兼ねる。正しい結婚式の情報をお届け。
結婚式の見積りは契約後に上がって当たり前?
結婚式は特殊なもので、数百万円の契約を行うのにも関わらず契約後に見積り金額が変動していきます。
ゼクシィ 結婚トレンド調査2020調べによると、結婚式を挙げた新郎新婦の77.4%が契約前の見積り金額よりも契約後の見積り金額が上がったとしています。
また、上がった金額の平均は102.7万円とシャレにならないくらい契約前の見積り金額から上昇しています。
逆に契約前の見積り金額から下げることに成功した新郎新婦は9.1%とごくわずかです。では、結婚式の見積り金額が契約後に上がってしまう理由にはどのようなものがあるのでしょうか?
結婚式の見積り額が上がる理由
結婚式の見積りが契約後に上がってしまう理由としては、以下の4つが挙げられます。
グレードアップをするアイテムとして最も多いのが料理、次いで衣裳・写真や映像・装花が続きます。最初の見積りは最低ランクに設定している結婚式場も珍しくなく、必然的にランクアップしなければならないこともあります。
アイテムの追加で多いのがスナップ写真、演出の追加で多いのが入刀用ウェディングケーキです。パッケージプランで最初からスナップ写真もウェディングケーキもついている結婚式場もありますが、追加になれば10~20万円かかるので確認しておきたいポイントです。
ゲストの人数が予定していたよりも増えることはありがちです。特に子供が参加するかしないかは読めない部分が多いので、ゲスト数に関しては最初から最大人数で計算しましょう。
大体の結婚披露宴は2時間半で設定されています。時間のかかる演出をすると2時間半はあっという間に過ぎ去ります。どの新郎新婦にも延長はありえるので、30分の延長料金は事前に聞いておくことをおすすめします。
特に色々含まれているパッケージプランの場合は、プラン内のグレードで収まらない場合が多いです。契約後に見積りが上がっていくのは嫌だという人は、最初から現実的な見積りを出してもらうよう心がけましょう。
結婚式の見積りの各アイテムに対する注意点
では結婚式の見積り金額を契約前に把握しておくためには、どのような注意を払っておけば良いのでしょうか?以下に結婚式費用の相場や各アイテムに対しての注意点を簡単にまとめました。
料金 | 注意点 | |
料理・飲物 | 約127万円(1人19,300円×66人) | メイン料理は牛肉か、カクテルは付いているか |
装花 | 17.2万円 | プラン内のものだけで質素ではないか |
衣裳・ヘアメイク | 65.8万円 | メイク・着付・小物料は含まれているか |
スナップ写真 | 15万円 | そもそも含まれているか、データのみなのかアルバム付きなのか |
映像 | 9.5万円 | すべてオプション。映像制作は外部業者が安い |
演出(キャンドルサービスやケーキ入刀など) | 10~20万円 | やりたい演出はそもそも何なのか |
引出物・引菓子 | 48.84万円(1人7,400円×66人) | プチギフト代は含まれていない |
サービス料(控室などの会場使用料) | 25~35万円(結婚式費用の8~10%) | サービス料は価格交渉できない |
ペーパーアイテム | 5~10万円程度 | 外部業者に依頼したり自作したりで節約できる |
結婚式費用の相場や各アイテムの相場金額を知っておくことによって、総額でどれくらいかかるのかをイメージしやすいです。
次に各アイテムについて、見積りを見るときの注意点を詳しく解説します。少々長くなりますが、各アイテムのポイントを知っておくと、いざ結婚式の見積りを見ても足りない部分やグレードアップするべき部分が見えてきます。
挙式料の費用相場は30~40万円程度です。挙式には教会式・神前式・人前式がありますが、金額が安い傾向にあるのは人前式です。
中でも安上がりなのは、披露宴会場で人前式を行うというものです。披露宴会場での人前式であれば、10万円以内に収めることも可能です。
一方で教会や神社などを結婚式場とは別に手配して挙式をする場合は、30万円で収まらない可能性が出てきます。
料理・飲物の費用相場は1人当たり19,100円で、これくらいの金額をかければコース料理もしっかりしていて、飲物にもカクテルやウェルカムドリンクなどが付きゲストが満足のいくものとなるでしょう。
逆に相場より安く見積りを出されている場合、料理内容の確認をしておく必要があります。メイン料理が豚肉・鴨肉などだとケチっていることがバレバレです。
また、飲物でカクテルを付ける場合はほとんどの結婚式場で別料金です。メイン料理を牛肉にして飲物にカクテルやウェルカムドリンクを付けた場合、1人当たりいくらになるのかを確認しておきましょう。
ちなみに小学生以下の子供に関してはご祝儀もなく料理はすべて新郎新婦持ちが基本です。小学生未満のお子様ランチは3,000~4,000円程度、小学生のお子様コースは5,000~6,000円程度かかるので事前に子供の数を大体で良いので確認しておきましょう。
装花の費用相場は17.2万円で、高砂のメイン装花・ゲスト卓装花・ケーキ周り装花・ナイフ装花・ブーケ・ブートニアなど花にまつわるすべての金額を含めたものになります。
注意すべきポイントは、パッケージプランの中に装花が含まれている場合です。パッケージプランに含まれる装花に関しては、必要最低限の装花しかなく明らかに質素で、グレードアップが必須になります。
どの程度の金額でどれくらいの装花が必要なのかは確認しておきましょう。また、忘れがちなのは両親への贈答用花束です。ほとんどの結婚式場で贈答用花束はオプションなので忘れずに見積りに入れてもらってください。
衣裳やヘアメイク・着付は新郎新婦を合計して65.8万円が相場です。特に新婦のドレスや色打掛が高額で、お色直しを1回するとなれば2着で50万円程度が相場となります。
衣裳に関しては1着無料などのキャンペーンもありますが、決められた金額内で選ばなければならないなどの制約がつく場合もあり、決められた金額を超えると自己負担になってしまうので注意しましょう。
また、新婦の小物(靴やブローチなど)が含まれているかどうかの確認もするようにしましょう。ブライダルインナーやヘアメイクリハーサルはほとんどがオプションなので、金額を確認しておくことをおすすめします。
結婚式の見積りの中でも1番見落としがちなのがこのスナップ写真です。スナップ写真はオプションにしている結婚式場が多いため、最初は見積りに入っていない結婚式場が多いです。
スナップ写真の費用相場は、データ全カットで約15万円程度です。ここにアルバムなどを追加すればさらに高額となるでしょう。
スナップ写真の費用を確認するとともに、前撮りの金額や記念写真(基本は六切り3カット)がいくらかかるのかも確認しておくことをおすすめします。
結婚式のムービー演出は、近年トレンドになってきている演出の1つです。特にプロフィールムービーを取り入れている人は全体の約8割に昇っており、演出として1位2位を争うほど人気です。
結婚式場に依頼すると10万円程度することも珍しくいですが、外部業者に依頼すると2~3万円程度で済む場合がほとんどです。
ただし、ムービーに関しては持ち込み料がかかる場合もあるため事前に結婚式場に確認しておきましょう。また、多くの結婚式場でプロジェクタ使用料として3~5万円程度かかりますが、交渉によってはサービスになる場合が多いです。
また、エンドロールの撮って出しムービーは外部業者に依頼したとしても15~20万円かかるケースが多く高額です。その分感動はしますが、取り入れるかどうかはお金と相談しましょう。
結婚式の演出で最も代表的なものがウェディングケーキの入刀~ファーストバイトです。ウェディングケーキの費用相場は約10万円となっており、高さのあるものやデザイン性のあるものはさらに高額となります。
また、キャンドルサービスや今人気のプロジェクションマッピングや花火の演出を行うのはすべてオプションです。自分たちの行いたい演出を考え、最初から見積りに盛り込んでもらいましょう。
引出物・引菓子の費用相場は1人当たり7,400円となっています。引出物に6,000円程度、引菓子に1,000円程度かけるのが一般的で、引出物で人気なのはカタログギフトです。
最近では結婚式の引出物は荷物になるということで、宅配サービスも人気になってきています。
宅配サービスを利用せずとも、食器など荷物になるものは避けてあげた方が良いでしょう。
2,000~3,000円程度の引出物だとゲストに質素だと思われがちなので、引出物に関しては最初から5,000円程度見積もっておきましょう。また、プチギフトは別になるのでプチギフト代も最初から見積りに入れてもらうことをおすすめします。
ペーパーアイテムとは招待状・席次表・席札です。席次表に新郎新婦のプロフィールが付いているものもあります。これらすべてを結婚式場に依頼すると、1人当たり2,000円程度かかります。
中には自分で全部作成している強者もいますが、印刷が難しいという声も多いです。今は外部業者で手作りキットを販売しているところも多く、ペーパーアイテムを安く済ませたいなら外部業者の手作りキットを使うと5万円以上は節約できます。
結婚式のサービス料は低いところでも8%、通常だと10%かかります。このサービス料は控え室の利用料や料理・飲物のサーブ料などに充てられています。
サービス料は結婚式費用が高額になればなるほど釣られて高額になっていくので注意しましょう。また、サービス料に関しては値切ることもできません。
その他でかかる結婚式費用としては、BGM利用料(著作権が厳しくなったため)、受付代行料、音響証明オペなどです。
また、意外と見逃しがちなのが両親の衣裳です。父親はモーニング、母親は留袖を着るのが一般的ですが、持っているという人は少なく結婚式場からレンタルして着付も行うとなれば4人で結構な金額がかかります。
大体の親は自分で払うか結婚式費用を援助してくれますが、見積りにも含まれていくことなので注意した方が良いでしょう。
細かいものを挙げるとキリがないほどアイテムがたくさんある結婚式。何を重視するのかをよく考えておかなければ、どこまでも見積り金額は上がっていきます。
結婚式の見積りのパッケージプランなどにも注意
結婚式で多く見られるのが、装花や衣裳など結婚式アイテムを多く含めて数十万円で売り出すパッケージプランです。
色々なものが含まれるためお得感がありますが、実際はグレードアップをすると予算オーバーしてしまうことも多いので注意が必要です。
例えば衣裳が50万円分まで無料だと言われたとしても、お色直しを1回するとなると高確率ではみ出てしまい、はみ出た分は新郎新婦の自己負担となります。
また、装花に関してもプラン内だとゲスト卓の装花が2~3輪しかなくグレードアップしなければ話にならないというケースも多いので、パッケージプランは注意しましょう。
最低限はどれだけ最低限かを確認
パッケージプランは最低限のアイテムが含まれていてお得感があるため、利用する人も多いですし結婚式場もウリにしています。
しかし最低限のアイテムは含まれていたとしても、ランクに関しても最低限ということが多いです。結婚式アイテムの最低ランクは本当に質素なものになるので、後々グレードアップしなければならないことも頭に入れましょう。
また、パッケージプランでもスナップ写真がついていないなど、本来必要なアイテムが含まれていないことも多いので必ずこの記事と照らし合わせてアイテムの確認を行ってください。
パッケージプランのデメリットは、たまに不要なものが含まれているという点です。いらなくても外して安くするということができないのが難点と言えます。
結婚式の見積りは契約後に値切るのは難しい?
結婚式の見積り金額を値切れるのは契約前までで、契約後になると価格交渉は難しいという認識を持ちましょう。見積り金額に納得して契約したということになるので、契約後は金額を動かしにくいです。
しかし結婚式は契約後に価格が変わってしまう特殊なものです。だからこそ、結婚式場と契約をする前にすべてのアイテムを含めて見積り金額をすり合わせておく必要があります。
契約前に漏れなく確認して契約後も変更がない見積りを作るのは難しいかもしれませんが、契約後に100万円以上上がってしまうということはまずなくなるでしょう。
契約後トラブルに発展するケースも
契約後にアイテムを追加・グレードアップしていくと予算オーバーになってしまい、価格交渉も受け付けられず結婚式場とトラブルになってしまうケースもあります。
結婚式場の中には契約してしまえばキャンセル料も取れるし、見積り金額も上げられるため、必死に契約の営業をしてくる悪い結婚式場も少数ながらあります。
大幅な値引きや当日契約限定割引などは大体がいつでも受けられる割引なので、結婚式場との契約は焦らずに行いましょう。
結婚式場とトラブルにならないためにも、契約前の見積り完成を目指して結婚式場探しをしていくことをおすすめします。
結婚式は、契約してから決めていくことが多くその都度アイテム追加やグレードアップ料金が発生してしまう仕組みになっています。よって契約前にある程度の知識を持っておかなければ、契約前に現実的な見積りが出せません。
結婚式の見積りを節約するポイントを解説
結婚式の節約方法には、アイテムを節約するか日程を調整して節約するかの2つのパターンが存在します。
アイテムの節約は注意が必要
結婚式アイテムを節約するのなら、料理・飲物・引出物・引菓子はゲストの満足度に直接関わるもののため、節約のしすぎには注意しましょう。
逆に節約しても良いのはペーパーアイテムや演出や映像などです。ペーパーアイテムや映像に関しては結婚式場ではなく外部業者を使用すると安くなるケースが多いです。
衣裳も外部業者を使用すると安いですが、結婚式場の持込料・着付料などは別途発生することや結婚式場にそのまま返品できないことなどを考慮するとあまりおすすめできません。
結婚式を節約するには日程が重要
結婚式を節約したいのであれば、1番効果的なのは日程を良く考えることです。人気の日程で結婚式を行おうとすると当然ながら見積りも高額になります。
日程で見積り金額を安くするためには、大安や友引を避ける・土日を避ける・5月や10月や11月の人気月を避けるなどが挙げられます。
結婚式の日程は両家の考えにも左右されますが、なるべく節約したいのであれば日程を変えることで数十万円安くなることも珍しくありませんよ。
人気シーズンをずらして割引を受ける制度は、ゼクシィの花嫁割やハナユメのハナユメ割が有名です。割引制度を上手く活用できれば、結婚式費用も少なからずお得になります。
結婚式の見積りは、契約後は金額が上がっていくだけなので、トラブルにならないためにも契約前にすり合わせるように注意を払いましょう。
結婚式は多くの人が人生に一度しか経験しないため、見積りをもらっても相場金額がわからずに契約を進めがちです。
しかし相場金額やアイテム追加・グレードアップのことを理解していれば価格交渉もしやすい上に見積り金額が跳ね上がることもないため、事前のすり合わせが重要だという認識を持ちましょう。