結納をしないのは失礼?するべきかしないべきかを解説
結納はしないと失礼になる?するべきかしないべきかを徹底解説
結ばれる際に納めるという意味の結納。結婚をするとなったときに結納をしている新郎新婦の割合はどれくらいなのでしょうか?
結納をする・しないについての選択がこの記事でわかる!結納について徹底解説します。
結納をしないと失礼に当たるって本当?
結納をしないメリット・デメリットを解説
結納をしない場合でも結納金は払うべき?
結納をしない代わりに顔合わせ食事会が人気
こちらの記事は以下のサイトを参考にしております
ゼクシィ 結婚トレンド調査2020調べ
2019年9月に結婚。2017年からウェディング事業のスタートアップ企業をお手伝いし、ウェディングプランナーの仕事も兼ねる。正しい結婚式の情報をお届け。
結納は必要ないの?実施しない割合が約9割
結婚をする際に結納はしたという新郎新婦の割合は全国平均で10.9%となっており、実にほぼ9割が結納をしない選択をしています。
以前は結婚をするときに当たり前に行われていた結納ですが、現在では堅苦しいイメージが強く、年々結納をしない新郎新婦は増加しています。
その証拠として、2010年には29.9%が結納を実施していたのにも関わらず、10年で20%も実施率が下がっています。
結納をする場合は正式と略式に分かれる
もし両家の話し合いで結婚するときに結納が必要だと判断した場合、結納は正式結納と略式結納に分かれます。
現在では結婚をするときに正式結納をするカップルはほぼおらず(全体の1.8%)、結納をするという場合も略式結納が多いです。
正式結納の大きな特徴は、仲人を立てることです。両家の両親が直接会うわけではなく、仲人が結納品などを持って両家を行き来します。
よって両家の両親が顔合わせをするということはないので、顔合わせは別で行う必要があります。
第三者である仲人の負担が大きすぎるため、現在では正式結納はほとんど行われていません。
略式結納は両家が料亭やレストラン、新婦の家に集まります。ここまでは顔合わせ食事会と同じですが、違いは両家で受け渡すものにあります。
結納では基本的に、男性側が9品の結納品、婚約記念品、受書、結納金を女性側に渡します。それに対して女性側も結納返しと受書を男性側に渡します。
仲人を立てて行われる場合もありますが、立てずに行う場合がほとんどです。
結婚をするときに結納が必要になった場合は用意しなければいけないものが多く、結納当日も形式ばってしまうため雰囲気はどうしても堅苦しくなる傾向にあります。
最近では受書のやりとりはせずに、簡易の結納セットを購入してお互いに渡し合う略式結納よりも簡易的な結納が多いです。
結納をしない新郎新婦は、10年で20%程度も増加しました。現在では結納をするよりもしない方が一般的だと言えます。
結納をしないと失礼に当たるって本当?
結納をしなくても、失礼に当たるということは全くありません。結納は元々中国の文化であり、日本特有の文化というわけではありません。
もともと平安時代に貴族が行っていた婚礼儀式に、室町時代に武家礼法の諸流派によって中国の婚礼制度が取り入れられ、武家の婚礼制度として確立していました。それが江戸時代なって裕福な商家では結納・結婚式の行事が行われてきました。
礼の各流派が古くから「嫁取り婚」の歴史を持つ中国にその範を求め、中国の「納徴」という儀式を取り入れたと考えられます。引用元:結納屋さん.com
しかし地域によっては結納を行うことが当たり前になっているところもあり、もし新郎父が結納を行わなければいけないと言っているのであれば行うことをおすすめします。
結納金だけは逆に失礼
最近の結納は、新郎側から結納品を渡さずに結納金だけを渡して結納をより簡略化している傾向が見られます。
結納は本来、結納品という結婚に対して縁起の良いものを用意して、結婚に結びついたことに感謝するという儀式です。
結納金だけで済ませるのは、その家から女性を買うという考えに近づいてしまっているため失礼に当たりますし、せっかくの結納を行う意味がなくなってしまいます。
お金だけを用意するのなら、結納金という形ではなく、結婚費用に対しての結婚支度金・準備金として別の機会に援助をしてあげた方が良いでしょう。
自分たちだけでは決定しないこと
結納に対しては地域性もあるため、自分たちだけで実施するしないを決定しないようにしましょう。
ただ、現在では新郎新婦に任せるという親が増えてきており、結婚に関しても口出ししてくる親も減少しました。
結納に関しても、「しない方向で考えているけど大丈夫か」などと断わりを入れておくだけで大丈夫な家庭が多いと言えるでしょう。
もし一方の親だけ結納を望んだとしても、もう一方が望んでいなければやめておいた方が良いでしょう。望んでいないのが新婦側だと尚更です。
結納をしないメリット・デメリットを解説
結納をしないのが当たり前になっていますが、しないことによるデメリットは以下の2つが考えられます。
結納特有の空気を体験できない
結納の雰囲気は良く言えば緊張感があり厳かである、悪く言えば堅苦しいです。この結納特有の空気感は、結婚に対しての意識を強めることができてけじめもつきやすいとされています。
これは結婚式にも同じことが言えるので、結婚式を挙げないことが決まっている人は結納など別の形で結婚に対する意識を深めても良いかもしれませんね。
親が望んでいた場合引きずるケースも
どちらか一方の親が結納を望んでいた場合、後に引きずるケースも報告されています。中には結納をしないなら結婚はさせないという親も未だにいます。
このような場合は、新郎新婦が自分の親の間に入って納得いくまで説得するしか方法はありません。もし結納をする意志が頑なな場合は、そちらに折れた方が得策かもしれませんね。
自分たちが結納をしたくないという中で行うのは不本意かもしれませんが、その後の両家の関係性を考えることが1番大切だという考えを持ちましょう。
一方で、結婚をするときに結納をしないメリットは大きく以下の4つがあります。
親睦を深めやすい
結婚をするときに結納をするとなるとどうしてもその場の雰囲気が堅苦しくなってしまいます。結納は物品のやりとりなどもあるため、流れに沿って行わなければいけません。
そのため、結納は食事をゆっくり摂ったりお酒を飲んだりということも楽しめなくなってしまう傾向にあります。
実際に結納を行った人でも、顔合わせ食事会で十分だったと思うと答える人も多いです。堅苦しい雰囲気が苦手な人は、結納をしないで食事会を実施するのがおすすめです。
準備に時間をかけずに済む
結婚をするときに結納をする場合は、特に男性側が様々なものを用意しなければいけません。結納品や受書など、今までの人生で用意したことがないものを用意しなければならないのは手間になってしまいます。
また、結納時に仲人を立てる場合は仲人と打合せなどもしていかなければいけないためさらに大変になります。結婚式を行う予定があるのなら、結納ではなく結婚式の準備に注力した方が良いでしょう。
お金で買われる意識がなくなる
結納で納める物の中に結納金が存在します。娘をお金で買われている気がして気分的に良くない、と考える親も多いため必ずしも結納が両家にとって良いものとは言い切れません。
また、先述しましたが結納を行うのに結納金だけだと、余計にお金で買われている気がして新婦側に失礼になってしまう場合もあります。
金銭的負担が減る
結納にかかるお金は平均して22.7万円、一方で両家顔合わせ食事会のみの場合の平均額は6.5万円と、約15万円程度の差があります。
結納は食事以外にも結納品などでお金もかかるため、新郎側も新婦側も金銭的負担が大きくなると言えるでしょう。
結納をしない方がメリットが多いため、実施しない新郎新婦も増加傾向にあります。実施するしないのどちらが良いかは、しっかり話し合っておきましょう。
結納をしない場合でも結納金は払うべき?
結納をしない場合は、結納金を払う必要はありません。ただし結納金をもらわない場合でも、新郎の両親からお金を援助してもらえるケースが多いです。
形が結婚準備金に変化
現在は結納をしない新郎新婦が多いため、結納金という言葉も消えつつあります。
しかし新郎側の両親としてはお金を出さないということはあまりなく、結婚準備金という形で援助してくれる78.6%と、ほとんどの人が援助してもらっていることがわかります。
また、新婦側の両親もお金を渡してくれたり、新生活に向けた家具・家電を購入してくれたりすることがあります。
いずれにせよ、結婚準備金や家具・家電をもらったときにはパートナーや相手の両親にも伝えるようにしておくのがその後の関係性にとっても良いでしょう。
お金をめぐるトラブルに注意
結婚には新居への引越し代や家具・家電の購入費など色々とお金がかかります。
その際に一方の親がお金を負担してあげているのに、一方の親が負担していないということがあると負担している親の方から不満が出てきてしまうことも珍しくありません。
しかし家庭の経済事情は様々であり、親が援助しないということを責めるのは良くないので、新郎新婦が間に上手く入って取り持つように心がけましょう。
結婚準備金は、結婚式を挙げることに多く使われています。自分たちが挙げたくなくても両親が望むというケースが多いので、準備金をもらったら挙げたくなくても結婚式のことを検討しましょう。
結納をしない代わりに顔合わせ食事会が人気
結納をしない新郎新婦は多いですが、その代わりに両家顔合わせ食事会を実施している新郎新婦が多く、実施している割合は84.7%となっており、もらうと嬉しいと感じる女性が多いことがわかります。
食事会は結納のように堅苦しい感じはなく、あくまでラフに両家の親睦を深めることを目的にしています。
結婚をするときに結納をしない場合でも、お互いの家のことを知っておくという面で、結納をしない代わりに顔合わせ食事会は必要と考える人が多いようです。。
場所は料亭が人気
両家顔合わせ食事会の場所として1番選ばれているのは料亭で、次いでレストランとなっています。
いくらラフに親睦を深めることが目的だったとしても、個室があるところにしたり料理は個別のコース料理にしたりと、常識の範囲内で配慮はしなければなりません。
両家顔合わせ食事会についての常識は、以下の記事に詳細をまとめてあります。
結婚はふたりだけでするものではないので、両家顔合わせの食事会は実施して損はありません。両親はお互いに親戚になるので、その後の関係性を良好にするためにも行っておきましょう。
結婚するときに結納をするかしないかは、地域や家系よって違いがあります。結納はしないということを2人で決めても、どちらかの両親から反対意見が出るというケースも稀にあります。
そのため、結納に関してはするしないに関わらず、両家の両親に相談や報告をしておいた方が無難です。
両家の両親で結納の必要かどうかの意見が分かれた場合も、2人が調整しなければいけません。1番無難な方法は、顔合わせ食事会を開いて結婚準備金は別でもらうという方法です。この方法であれば両家から不満は出にくいので、上手く調整していきましょう。